●自宅で12年間使ってきたFAXの調子が悪くなり、買い替えを検討中。アフリカを旅する準備を進めていた当時、外務省の情報FAXサービス(MOFAX)を使いたく、初めてのFAXをディスカウントショップで買ってきたのでした。アフリカ諸国を旅している間は、国際電話は高価なため、FAXで家族と声のやり取り。一枚のFAXに、互いに涙したこともたびたび。
あれから12年。パソコンを使うようになってから、FAXはほとんど触れないものになりました。インターネットサイトを開けばコートジボワールの昨日の状況を知ることができ、ジンバブウェからメールマガジンがほぼ毎日届く…。
それでも、ゲラの確認や絵のやりとりなど、手書きの感覚のやりとりを要する局面ではFAXが優勢。相手に確実に「紙」で手元に残してほしい場合も有効。使用頻度は低くても、ないと困るものだと再確認。
FAX買い替えで、アナログの感覚を再考しています。(岩崎)
●1月29日に開催したシンポジウム準備やら横須賀取材の編集と仕上げ作業などに追われた1週間でした。NHK問題の緊急記者会見の手伝いなどもあったことから、1月はイベント(?)づくしだったと呼ぶべきでしょうか。しかし、何事も「準備」というのは大変な労力を要するものです。シンポジウムも無事終了となった今、編集部は落ち着きを取り戻しつつあります。
さて、新コーナー『漫画毒本』が始まります。風刺漫画家の橋本勝氏のコーナーです。お楽しみに。(中平)
●年が明けて、あっという間にひと月が過ぎようとしています。その間に、NHK番組改編問題など、見過ごせない大きな問題がいまも継続しています。
イラクの選挙はひとまず終わったようですが、37人ものテロの犠牲者が出るなど、今後も困難な状況が続いていくことは明らかです。
ひとつひとつ、あきらめないで問い続けていく姿勢と努力だけは持続させていきたいものです。(刀川)
●2月1日、自宅(アパート)のある三鷹市(東京)の空は快晴である。外気はいつもより少し暖かい。今日はぼくが講師をしている大学の15人ほどの学生たちを朝日新聞の見学に連れて行くことになっている。メディアの講義だから、一度マスコミの現場を見せておこうというもので、どこの新聞社でもかまわないが、コンパクトな見学コースのある朝日新聞に決めた。彼女たち(全員女性)にとって朝日も産経もさしたる区別はないのだから。
先日、学生たちに日頃読んでいる新聞名を尋ねたら、そもそも新聞に目を通している学生はひとりもいなかった。ゼロ。そんな習慣はないのである。ニュースはテレビを散見したり、電車の雑誌広告から拾ってきたり、それでもいっこう困るようなことはないらしい。
見学を終えて配られた資料を読むと、弁護士や大学の先生、企業幹部たちの朝日購読率は群を抜いて高いものの、「信頼できる新聞は?」というアンケートでは朝日22.9%、読売19.4%(2004年新聞読者基本調査)とあり、意外にも僅差である。ちょっと驚いた。改憲を主張する読売の論調が浸透するはずである。
もっと仰天したのは、今日の一面に掲載された朝日の世論調査の結果である。「次の首相にはだれがよいか」という問いの答えのトップは、なんと安倍晋三・自民党幹事長代理。「毛並みの良さ」が受けているのかも知れないが、政治家は競馬の馬じゃない。彼の言葉の非論理性を問うこともなく、見かけの格好だけで選ばれているとしたら、日本の民主主義はすでに腐食している。政治家の評価はやはりタレントの人気投票とは違う。大切なのは外形的な部分ではなく、中身である。少なくとも、ぼくは今までこの人の言葉に心の徳を感じたことは一度もない。
この調査結果といい、自民党の衆議院議員の約40%が世襲議員であることなど、何か私たちの「民主主義」は変質し始めているのではないか。このような社会の流れの中で、第9条を狙い撃ちにした憲法改正が行なわれようとしている。嘆息している場合ではないのである。
ジャーナリストとして「もっと良心的に、もっと行動的に」と語った伊藤正孝(朝日新聞元アフリカ特派員)さんの言葉をいま思い出す。(野中)