通信の切断、治安部隊の出動、反国王派の監禁・拘束など、混迷続くネパールからの現地リポート。
9月4日(日曜日)
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| ネパール会議派の支持者、88歳のチャヤ・デビ・パラジュリさんも「禁止ライン」を突破して、ニューロードをデモした。 | |
自宅に戻ると雨が降り出した。今日は午後3時から、バサンタプルから7政党がデモを繰り出すことになっている。今日のデモはラトナ公園まで行って、「デモ集会禁止域」のラインを突破すると宣言している。各党党首クラスのリーダーがデモを率いるとも聞いた。雨はタイミング良く、ちょうど午後3時をすぎるころに降り止んだ。バサンタプルに集まったデモはニューロードの方に向けて歩き出した。今日のデモは始まりから、あまり統制がとれていないようだ。スローガンも統一しておらず、ばらばらに声を上げている。ほとんどが王制と国王を批判するスローガンだ。前列にはネパール会議派のラム・チャンドラ・パウデル元国会議長や、同党スポークスマンのアルジュン・ナルシン・K.C.、そして、ネパール共産党統一マルキスト・レーニニストのジャナラス・カナルなど、トップクラスのリーダーがいる。ニューロードの入り口にあたるジュッダ・シャムシェル・ラナの銅像の後ろに来ると、大勢の警官隊が並んで警棒を横につなぎ、デモ隊を阻止した。このとき、すでに各党党首もデモに加わっており、警官隊を押すようにして前進しようと試みる。すぐに、右手の警官隊のラインが崩れて、デモ隊の一部がニューロードのほうに駆け出した。すぐに後を追いかけると、ラム・チャンドラ・パウデルとネパール会議派のスシル・コイララ幹事長を囲むようにして、7,8人の若者がスローガンをあげながら早足で進む。「禁止域ライン」を突破した興奮で、皆、国王を批判する過激なスローガンをあげている。ネパール会議派の支持者である88歳のチャヤ・デビ・パラジュリさんの小さな姿も見える。ネパール会議派の旗を身体に巻きつけて、1人の党員が手をもってかばいながら歩いている。「禁止ライン」を突破したのは、この2,30人のグループだけで、彼らはニューロードを独占状態でデモし、東の端のニューロード・ゲートまで行ったところで、警官隊に逮捕された。この直後、東から西に向けて、最初の催涙ガスが放たれた。続けて、7,8発の催涙弾が放たれる。何度吸っても、慣れないものだ。すぐに両目から涙が流れ落ちる。このころ、ジュッダ・シャムシェルの銅像の後ろでは、コイララ党首らが逮捕されたらしく、警察のバンに乗せられて連行されていく。コイララ党首は群集にもまれて意識を失い、ティーチング病院に運ばれたと聞いた。西に戻ると、また一部が警官隊を突破してニューロードのほうに駆け出した。しかし、何人かはすぐに警官に逮捕されてバンに入れられる。このころには、ニューロードのあちこちで催涙ガスが放たれ、白い煙があちこちで上がっているのが見えた。デモ隊と警官隊とのやり取りは午後5時すぎまで続いた。逮捕された100人以上の人たちは2,3時間後に釈放された。今日のプログラムは、2月1日の政変以後、先日のラトナ公園での市民グループによる「禁止域突破」デモに次いで大きなものだった。次は、9日(金曜日)、ギャネンドラ国王が国連総会出席のためにニューヨークに向けて発つ日に、クリシュナ・パハリ率いる市民グループがナヤバネスワルの路上で、国王に対して黒旗を見せるプログラムがある。民主化運動はこのまま、どこまで進むのだろう。
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| 「集会・デモ禁止域」に指定されているニューロードをデモするラム・チャンドラ・パウデル元国会議長(赤い旗を巻いた男性の左)と、スシル・コイララNC幹事長。 | 警官隊に警棒で殴られて負傷した活動家 | ニューロードをデモ隊を追いかける警官隊 |
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| 警官隊におわれるデモ隊 | バサンタプルで警官隊の放った催涙ガスの煙が漂う |





