矢部文隆さん (30〜39歳) 
我が国には「勝てば、官軍」という恐ろしい言葉がありますが、その言葉通り に自国の軍隊のパワーにモノを言わせて敵対する相手をねじ伏せてしまい、あ
とは意のままに世界を牛耳ろうというのが、現在の米国の外交方針なのでしょ うね。そのパワーには、どこの国も対抗できないので、小泉首相やブレア英首
相のように無条件に支持を表明するか、自国に火の粉が及んでこない限り、見 て見ぬふりをするかのいずれかなのでしょう。開戦前には、強硬に異を唱えた
仏独露も最近はおとなしくなってしまいましたからね。
漫画『ドラえもん』にたとえるなら、ジャイアンの腕力に到底かなわない日本 は、さながらスネ夫のようにジャイアンの忠実な手下となって、のび太のよう
な弱者をイジメ抜く役割を果たすことになるような気がします。
ところで、米国の狙いは何なのか。亡くなった奥大使をはじめとして今回のイ ラク戦争は石油利権の確保が目的ではないかとの見る向きが多いようですが、
果たしてそうなのでしょうか。イラクの次に、米国が最近やり玉に挙げている のがイランやシリアなどの国であるところを見ると、「石油の確保」や「テロ
との戦い」というのは見せかけで、本当はイスラエルに敵対しそうな中東の近 隣諸国をこれを機に、片っ端からやっつけてしまおうということなのではないでしょうか。
米国が本当に「テロ支援国家」において大量破壊兵器が開発されるのを恐れ、兵器がテロリストの手に渡るのが危険だと考えているとしたら、核兵器の保持を公言し、ミサイルの発射実験を過去に行い、ラングーンでの韓国要人暗殺や大韓航空機爆破事件などのテロを実行してきた北朝鮮こそ、イラクよりも先に攻撃すべき国であるはず。にもかかわらず、イラクには攻撃しても、北朝鮮と
は六カ国協議を続けている。イラク戦争前に米国が掲げた戦争の目的は、どうやら本音を隠すウソだったように思えますね。
政財界はもちろん、マスコミもユダヤ人の支配下にある米国ゆえ、ブッシュ政権の親イスラエルの軍事・外交政策に表だって反対することは難しい雰囲気にあると聞きます。戦闘が泥沼化し、罪もない市民を多数殺害しながら、一方で「解放」が実現したと叫ぶセンスは、われわれ日本人にはちょっと理解し難いものがありますが、米国史を振り返れば、英国などから移住した白人が、原住民のインディアンを虐殺して土地を奪い取り、そこにアフリカから連れてきた黒人を住まわせ、奴隷として酷使し、造り上げた国なのですから、その正体が露見しただけと見ることもできましょう。「認識の断絶」というよりも、論理的な帰結であるように思われます。 |