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フォーラムAPN
#02 イラク・香田さん殺害事件に思う(04/11/25)

イラクで人質となった香田さんが、バックパッカーだというマスコミ報道で「無謀」、「自業自得」という見方が世間に広がっていたように思う。同時期に発生した新潟県中越地震もあり、香田さん関連のニュースは4月の人質報道と比べると少なかったし、メディアも社会もとても冷ややかだったように感じる。「志」の有無で、命の重さを量っていいのだろうか。

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フォーラムAPN 「イラク・香田さん殺害事件に思う」
モニカさん (40〜49歳)

  APN議論の会(映像から)での 東京新聞の佐藤さんの意見に私は共感できたのですね。香田さん人質事件の第一報で 「えっ! 何で?」って。 私は冷ややかな世間でしたし、 自衛隊が撤退するなど、全く期待できるものではないとも思っていました。けれど お母さんが会見されてから変わりました。あの時から私は 証生さんを 生きている人として感覚したのです。議論の会の中で ピースボートの吉岡さんが 「国策ではなく 人の命が大事」と言われていて あぁ そうなんだって思えました。国益とか言われても 正直私はそれがいったい何なのかよくわからないのですね。軍人さんが前のブログの時に 「ベトナム戦争後の日本の活躍をみてもイラク問題は間違いではない」と投稿されていたことも理解できないのですが その根拠を知りたいとも思っているし。吉岡さんが「まずは人の命を守ること」だとはっきり言われていて、こんな明白なこと、なんで今まで認識できんかったんじゃろうかって思いました。
  『見てみたい』という証生さんの思いが今になって最もかけがえのないものに感じられてきます。今も捕らわれの身になっている人たちがいるはずです。私たちに多くが知らされていないなかで(自衛隊がどんな活動をしているのかも)香田さんと同じ命を持つ人を救えていないと思っています。
松田耕一郎さん (50〜59歳)

 彼が「すみません」と言ったのは、私的な行動を自衛隊撤退という公的な目的に利用されてしまって、小泉さん・国民の皆さん「すみません」だったと思う。
  それをいいことにして、小泉首相は、彼のことが早く終わるように望んだのだと思います。見殺しです。
  NHKは、その小泉首相の姿勢を援護するため、夜7時のニュースで、緊急を要するニュースであるこの件を、地震の特集記事を40分もやったあとに流したのです。地震のニュースに価値や緊急性がないといっているのではありません。緊急のことだけを先にやって、ほかのニュースをやってから、特集をやるといういつものパターンがあるじゃないですか。それをそうしないで、香田さんのことを知りたい私たちを40分も平気で待たせて。意図的というしかありません。不祥事続きのNHKは、毒を食らわば皿までも、なのでしょう。
  それから、彼が殺された理由は、やはりクリスチャンだったからでしょう。このこともあまり報道されませんね。イスラム教徒がアラーの神の名において邪教=キリスト教と殲滅戦をしているのです。そこへたまたま現れた若者が、アメリカの走狗自衛隊の同国人で、宗教的には、アメリカそのものなんだから、よい見せしめです。クリスチャンであるということが、日本でも、ニュージーランドでも、イスラエルでも、市民的ステイタスではあっても、殺されるような危険なものであるわけがないのだけれども、ほんの少し場所を変えるだけで、命を落とすほど危険なものであったということに、若い彼は思いがいたらなかったのでしょう。これも仕方がありません。
  こんな分かりきった分析を、白日の下にさらして、その上彼のことを救おうという気はどうして小泉さんにはなかったのかな。政治家には、もともと兵士の命や、見知らぬ一人の若者の命などどうってことないのでしょう。
  また、こんな分かりきった構図を問題化させないための装飾が「バックパッカー」だったのではないでしょうか。バックパッカーというのは、なんらその人の本質ではなく、単なるたびの形態でしょう。しかも、日本以外の国ではどこでも見られる。そして、一歩日本を出た単独の若者が、世界の若者に影響され「バックパッカー」になるのは当たり前のことですね。単なる無銭旅行という意味ではないでしょう。
 小泉首相の「自衛隊の撤退はない」にはじまり、地震の報道が優先され、がけ崩れの下から子どもが救出されたニュースがかまびすしく美化さされ、香田さんが自業自得のバックパッカーにされてしまい、殺されても国民が納得するという一連の構図は作られたものというしかない。第一の死体発見が誤報であり、ご家族や心配していた私たちをぬか喜びさせただけというおまけまでつけてくれて。
gumiさん (30〜39歳)

  ニュースで知った時、これは大変な事が起きてしまったと思ったのですが、周囲は冷めた反応だったことに驚いてしまいました。前回の人質事件の教訓なのか、メディアも伝えなくてはいけない事まで制限した上での報道ではなかったかの様にさえ思います。改めて、メディアによる伝え方から世論が形成されていくことがわかった次第です。それが自分の本意といつもかけ離れていることに落胆と失望を感じているのですが・・・。
  香田さんの死は、目を背けたくとも、決して闇に葬ってはいけない事実だと思います。国民が、この事実に向き合わずして国際社会云々を語るなど、本末転 倒も甚だしいと感じます。
松岡亞一郎さん (30〜39歳)

 僕が香田証生さんという「一人の命の重み」について考えていると、どうしても『もう一人の香田さん』――どうやったら誤認できたのかサッパリ分からないアラブ系の年配の方の死に行き着いてしまいます。(話題をすり替えるつもりは無いのですが、少し脇道にそれた意見かもしれません。)

 何者かに殺された上、失礼にも全く別人に間違われ、あげくクウェートまで運ばれてしまったこの方のご遺体は、その後どうなったのでしょうか。
 そして、彼の本当の名前は?

 この方が別人だと判明した時、僕も「ぬか喜び」をしました。迂闊にも手をうち叩いて、ガッツポーズまでしてしまいました。まったく僕は、ひどい人間です。「一人死んでいる」という事実に、何の変わりもないのですから……。
 その軽率さを彼に侘び、あらためて彼の命をも悼みたいのです。

 しかし――何も続報を聞くことができません。
 どうしてこんな誤認が起こってしまったのでしょうか。
 彼はどういういきさつでお亡くなりになられたのでしょうか。

 世界中の一人ひとりの命は平等で、名前があり、人生があり、生活があり、家族や仲間がいる、尊厳のあるべきものです。日本人の同胞も、アジアの同胞も、自衛隊隊員もアメリカ人兵士も――テロリストや凶悪犯でさえ――、みな同じです。一人ひとりの命の重みを、「10万人」と言われるイラク人死者に押し広げる想像力がなければ、いつまでたっても軽佻浮薄な「ジューマンニン」でしょう。

 香田さんと等しく、まったく無碍に扱われ、忘れ去られたこの一アラブ人の死体に少しでも私たちが思いをいたす時――私たちの求める答えは、少しずつ、近づいてくるのかもしれません。そう信じます。

   さん (  歳)

 気がつきませんでした。無辜なる一死体について自分は何も考えていないと言 うことを。いや、たぶんチラッと頭をかすめてはいるのだけれども、特にいうことでもないだろうと、かたずけてしまったの…
島 功二さん (10〜19歳)

  お初です。今の所の話題とは逸れますが、今の日本人とは、宗教に対する認識 が甘すぎると思います。宗教って国の文化・法律ですよ?全部がそうではありませんけど。
 イスラム教とキリスト教と衝突なんて第一回十字軍遠征からずっとです。もう 少し、考えるべきだと思います。
ブォブ・・2525さん (40〜49歳)

 香田さんを殺したのは、日本という国です。そして、その国民が殺す結果を生んだのです。ジャーナリズムなんだろう。正義よりも面白い記事を追っかけている。人間の命の重さに無関心になる日本人が多くなったから?そうではないでしょうだって、高遠さんたちは助けられたのだから。自己責任のもつ定義や意義はなんでしょう。人として解っているはず。ジャーナリスト達よ「もっと、マジメにやれ」命がけの人もいますが、面白い事より、本当のことを書け。そして、日本人よもっと無関心から脱却し本当のことを知る勇気を持たなきゃね。
コスモスさん (50〜59歳)

 こんな事を言っても香田証生さんの命は戻らないのだが、イラク人質事件で疑問に思う事、おかしいと思う事。

1. 日本大使館の誠意のなさ、それを問題にしない報道機関

 香田さんが、アンマンをバスで発ち、2,3時間後に宿の人がアンマンの日本大使館に、通報している、彼が武装勢力に拘束されるまでかなりの時間、日数があるわけで、この間、外務省が具体的にどのような対応をしたか定かでない、(直方の自宅には、連絡があったら、退避するよう伝えるよう電話がはいったようだが)、大使館の仕事がどこまですべき事か私にはわからない。退避勧告を掲示し、後に自ら遺体確認に出向く事もできない状態であれば、必死に連絡を取るべきであろう、日本に拘束の情報がもたらされたのは、10月27日未明、早朝にはビデオが流された、28日、夕刊(朝日新聞)には香田さんの、バクダッドでの足取りが載っている。(これが正しいかどうかは解からないが)しかし短時間である程度の情報を得ているわけで、民間の報道機関は、できても、政府の大使館はできなかったという事か、しなかったという事か。これに関して、疑問を投げかけ問題にするマスコミもあったであろうか?

2. 11月29日、奥大使らの一周忌に、在イラクの日本大使館から参列した山田公使の事を、ほとんど報道しない報道機関

 香田さんの事件で、全く姿の見えなかった、イラクの日本人スタッフが日本に来たというのにそれを追いかけない、報道機関。私はこれに関連し推測したのだが、発見されたとパスポートとその時の遺品を日本に持ち帰ったのかなと思った。アメリカが、イラクの日本大使館に返還したとき、細田官房長官が、遺族に返還へ、内容はプライバシーに関わるので、と伏せた訳だが。遺族の手許に戻ったのか未だ不明でこれに関して、報道機関は遺族のプライバシーを本当に大切にしているということか。

 まだ、疑問は有りますが、能力がついていきません。
 香田証生さんが安らかに眠れる事を祈ります。地球の平和を祈ります。

松田耕一郎さん (50〜59歳)

 コスモスさんの誠実な意見に賛成デス。と同時にひねくれてもみました。
 「1.日本大使館の誠意のなさ」に対して、日本大使館にもともと誠意などありません。大使館というものは、だいたい政府関係者か公務員、あるいは企業関係者にしか関心はありません。学生やバックパッカーがどんな危険地へ向かおうが、気にしません。
 また、「宿の人が大使館に通報している。」とありますが、宿の人には最大限の敬意を表すべきですが、どこか現地の宿から、バッグパッカーについての情報が入っても、大使館の事務官が聞いて、上司にも伝えず、忘れてしまったに違いありません。外務省にも連絡しなかっただろうし、あったとしても、また外務省の事務員が忘れてしまったでしょう。
 「遺体確認に出向くこともできない状態ならば」とありますが、実際そうだったのかもしれないし、上記のような体たらくなら、そんなのほっとけということで、あの大誤認に至ったのではないですか。
 パスポートは本国が守ってくれるしるしではありません。相手国に対して、このパスポートを持つ人をよろしく、と言っているだけです。でも世界には、自国民を守ってくれる国もありましたよね。そういう国に生まれたかった。香田さんも、生まれてくる国を間違って、たった一つの命を早々と失ってしまったのでは。でも香田さん、あなたの死は決してむだではありません。私たちに、日本の国、国家、政府というものの本当の姿を知らしめてくれたのですから。知ってしまった私たちは、あなたに代わって、あなたを見殺しにした、国家というものにおとしまえをつけなければなりません。必ずや、国民を愛する国家に変えて見せますから。本当にありがとう。安心してお眠りください。そして、あなたのおかげで、よい国に生まれ変わることを、しかと見届けてください。
T.Hさん (40〜49歳)

 この事件には今でも滅入ってしまいます。私はイラク戦争が始まる半年前、遺跡見たさでシリア/ヨルダンを旅行しました。「今ならまだ問題ないだろう。しかしもし何かマズいことになったら『そんな所へのこのこ出かけるからだ』とボロクソ言われるんだろうなあ」と思いつつ...
 そして香田さんの事件が起きました。やはり非難する声が目立っていました。一体どういうタイプの人たちなのか?彼のせいで実害を被った人など殆どいないでしょう。単に彼のとった行動が不愉快だったから叩いたんだと思います。日ごろ会社などでタブーあれこれに対して「自主規制」が染み付いている人たちという気がします。そして日本ではそういった人たちが多数派なんでしょう。彼らは勇気、良心、潔さといったものを小バカにしています。なんとかこんな風潮が改まらないものか...
 香田さんはそんな人間ばかりではないことを身をもって示してくれました。
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