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速報
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イラク発 玉本英子の連続取材日誌 第10回 斎藤さんら襲撃映像〜イラクから検証(05/05/19)
 現在イラク北部とクルド自治区を取材中の玉本が、イラク国内の日常の息吹を日誌と写真で伝える集中連載

 黒煙を上げて炎上する車両。トラックから引きずりだされた警備員とみられる男たち。そこに容赦なく銃撃を加える。5月15日、アンサール・スンナ軍は、日本人、斎藤昭彦さんら警備員襲撃直後の6分の動画映像を自らのホームページ上に公開した。(映像はこちら
 動画はテロップ以外にも、編集がなされており、冒頭部分に映る身分証等は襲撃後、別の場所で撮影したと思われる。

 「ジャパン」「ジャパニ」「ジャパニーズ」という言葉があったということから、斎藤さんについて触れているのではないか、という報道が日本であった。

 今回の6分間の動画からその部分をを再度検証してみたい。
 昨年まで米軍の通訳として働き、通信傍受などの任務経験をもつイラク人とともに分析した。

 日本の一部報道で「ジャパニ」と聞こえる箇所があることから、アフガニスタンかパキスタン人が襲撃メンバーにいたのではないか、という分析が一部メディアでなされた。
 結論から言えば、6分の動画からは「ジャパニ」と聞こえる箇所はなかった。だが、2ヶ所、「ジャパニ」とも聞き取ることができる箇所がある。(実際に聞きとれた音をカタカナで表記した)


冒頭から
1)2:05 トラックから男性を引き引きずりおろすメンバー。メンバーの声。画面中央に「十字軍の手先は地獄へ」という文字が大きく現れる。

▼「ジブー」 そいつを連れだせ!
▼「シジャークム」 おい、どうしたんだ。


2)2:52 横たわった人たちに銃撃を加える前にメンバーの声。(この箇所が「ジャパニ」にいちばん近かった)

▼「サムアッレー」 神の名において。
(これから銃撃をおこなう前に、「神の名において」と言ったのではないか)イラク人の場合、は「ビスミッラー」というが、「サムアッレー」は、レバノンかシリア方言の可能性。

以上、2つの箇所のいずれも、「ジャパニ」とは言っていない。

だが、外国人の関与が強く推測される点がある。

▼2:42 画面左から白服の男が走ってくる。
一般にディスダーシャと呼ばれるアラブ服だが、イラク人では、くるぶしまでのディスダーシャが一般的。ひざ下までの短い丈のディスダーシャは、アフガニスタンかパキスタンあたりではないかと推測される。もしそうであれば、「イラク潜入」にあたって、現地の服に着替えなかったのかという疑問もあるが、シリアを経由してやってきた義勇兵の多くが即戦闘に参加している現状からすると、とくに不思議というわけではない。

▼2:52
「サムアッレー」というシリア方面の方言から、シリアからの義勇兵が参加していることが推測される。
掃討作戦でスンナ軍を摘発したことのあるイラク軍司令官は、シリア人義勇兵を何度も拘束したことがあり、シリアで事前に軍事訓練をうけたメンバーもいると話している。


現場での音声が実際の襲撃のものなら、襲撃メンバーに複数の外国人が関与した可能性は高い。
「もし外国人が関与しているのであれば、地元宗教指導者などの仲介にも限界があるのではないか。グループ側は徹底非妥協の戦術をとる可能性があり、拘束されている斎藤さんの処遇が心配だ」今回、動画映像を分析したイラク人通訳は、そう語った。


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